十五郎そば

〒891-2123
鹿児島県垂水市本町7
☎32-0264

垂水市役所の向かい側の筋を200M程入ると300年の歴史を誇る老舗「十五郎そば」がある。現在の店主で7代目です。そば屋をはじめたのは垂水島津家9代貴儔の頃で1700年代(川畑、川井田大迫、宮田」の24軒を浜平から本町に移し垂水島津家の御用商人として住まわせた。その中の一軒のそば屋とある。もとは国道沿いにあったが太平洋戦争で焼け、今の場所に店を構えた。

十五郎そばが全国的に知られるようになったのは明治30年代、(現在のダイワ)所にあったタバコの専売所と関係が深い。大阪の文具商人山下裕七が十五郎そばの2階に下宿、後に婿養子となり専売所に出入りしているうち、役人の昼食に十五郎そばを提供し、たいへん喜ばれた。専売所にきていた人達が東京へ帰り十五郎そばがおいしいと吹聴してひろがって行った。

そば粉は純粋の大隅産、山いも(自然薯)は11月から3月まで地元の専門の人が掘っている。(大野原)

自然薯の(やまいもほい)が出来る人が年々高齢化し果たしていつまで手に入るか・・・掘るのも重労働だが自然薯のある場所を見つけるのが難しい。

弘法大師と十五郎そば    民話伝説 垂水史料集から

一人の行脚僧が旅のつかれと空腹でやっとの事で中町辺りの一軒の貧しい農家の門口にたどり着き「どうか一碗の飯をお恵み下さいと若い娘に頼んだ。娘は旅の僧を縁先に案内出来たばかりのそばを御馳走した。旅の僧は大変喜びお礼においしいたれの作り方を伝授しましょう。ここの名物にしなさいといって教えた。それから旅僧の教えた通りのタレを作ったのでこの家のそばはおいしいと評判になった。垂水名物十五郎そばもこの秘伝のたれを受け継いだものと言われる。